山本天翔(やまもと・たかと)。
「天翔」と書いて「たかと」と読みます。
2007年8月24日生まれ。まだ19歳です。
2026年にガンバ大阪ユースからトップチームへ昇格したばかりの選手が、その半年後にはドイツへ渡りました。
行き先は、ボルシア・ドルトムント。

ドルトムントと聞けば、どうしても香川真司さんを思い出します。
黄色と黒のユニフォームを着た日本人選手が、ブンデスリーガで次々と結果を残していく。
あの頃、「日本人がドルトムントで中心選手になる」という光景そのものが新鮮でした。
それから年月が流れ、今度は19歳の日本人MFが同じクラブへ渡っています。
ガンバ大阪のアカデミーで育った左利きのMFは、なぜドルトムントに評価されたのでしょうか。
そして今、どこまで来ているのでしょうか。
山本天翔の現在|ドルトムントで挑戦する19歳
山本天翔は現在、ガンバ大阪からボルシア・ドルトムントへ期限付き移籍しています。
ガンバ大阪が移籍を正式発表したのは2026年7月7日。
期限付き移籍期間は2027年6月30日までです。
山本自身も移籍に際し、ジュニアユース、ユースの6年間とプロでの半年間を過ごしたガンバで吸収したものを、海外でどれだけ出せるのか楽しみだとコメントしています。
ガンバ大阪の公式選手一覧でも、現在は「期限付き移籍中の選手」としてドルトムント所属が記載されています。
ここで一つ押さえておきたいのが、山本はいきなりドルトムントのトップチームへ加入したわけではないことです。
ドルトムント側の発表では、山本はU23の選手として獲得されています。
つまり現在地は、「19歳でドルトムントのトップチームに移籍した日本代表候補」というより、「ドルトムントU23からトップチームを狙う19歳の日本人MF」と見るほうが正確です。
ただ、これで話が終わらないところが山本天翔の面白いところです。
加入後のプレシーズンではトップチームの親善試合にも出場し、ロート=ヴァイス・オーバーハウゼン戦ではゴールを記録しました。
さらにトップチームを率いるニコ・コヴァチ監督も山本のプレーを見て、その可能性を評価しています。
基本線はU23。
しかし、トップチームからまったく見られていない選手ではありません。
19歳の山本にとって、ドルトムントでの挑戦はすでに始まっています。
山本天翔の成績|ガンバ大阪からドイツへ渡るまで
山本天翔は大阪府出身です。
アイリスFC住吉からガンバ大阪ジュニアユースへ進み、その後ガンバ大阪ユースへ昇格しました。
2025年10月には、2026シーズンからトップチームへ昇格することが正式に発表されています。
ジュニアユース、ユース、トップチームと、ガンバ大阪の育成組織を一段ずつ上がってきた選手です。
2026年にはトップチームでJ1百年構想リーグを経験しました。
Jリーグ公式プロフィールでは177cm、72kg。ポジションはMFで、利き足は左です。
また、Jリーグ公式が掲載しているスタッツではロングパス成功率78.6%という数字も残しています。
トップチームで長く実績を積み上げてから海外へ向かったわけではありません。
2026年にプロへ昇格し、わずか半年ほどでドルトムントへ。
私はここが山本天翔という選手を見るうえで重要だと思っています。
まだ完成していない。
それでも海外のクラブが「今のうちに見ておきたい」と判断した選手です。
山本天翔はなぜドルトムントへ?評価されたプレースタイル
では、なぜドルトムントだったのでしょうか。
ドルトムントの育成部門責任者ポール・シャフラン氏は、山本について最初から印象に残った選手であり、自分たちが求めるプレースタイルに合う資質を持っていると評価しています。
さらにドルトムント公式は、山本を技術、パス、ゴールへ向かう姿勢を備えた攻撃的MFとして紹介しています。
177cmというサイズだけを見れば、フィジカルで圧倒するタイプではありません。
武器になるのは左足です。
ボールを扱う技術、パス、前へ出ていく意識。
そしてガンバ大阪時代の山本を知るうえで興味深い話があります。
ガンバ大阪公式のインタビューで山本が振り返っているのが、高校1年時の日本クラブユースサッカー選手権(U-18)です。
チームは勝ち上がったものの、自身は思うように出場時間を伸ばせませんでした。
その悔しさが反骨心へ変わったといいます。
最初から世代の中心にいて、そのままエリート街道を走ってきたわけではありません。
出られない。
悔しい。
そこから自分を変えて、ガンバ大阪のトップチームまで上がり、19歳になる前にドルトムントから声がかかりました。
さらに加入直後にはトップチームの親善試合でゴール。
コヴァチ監督も「ポテンシャル」を認めています。
もちろん、親善試合で1点取ったからトップチーム入りが約束されたわけではありません。
むしろ、ここからでしょう。
U23で継続して試合に出て、ドイツの強度やスピードに慣れ、その中で自分の左足をどこまで武器にできるのか。
ドルトムントが買ったのは完成された選手ではなく、山本天翔の「これから」なのだと思います。
山本天翔と香川真司|同じドルトムントへ渡った日本人
山本天翔がドルトムントへ移籍したと聞いて、香川真司さんを思い浮かべた人は多いのではないでしょうか。
私もその一人です。
香川さんがドルトムントへ加入したのは2010年。
ユルゲン・クロップ監督のもとで一気にブレイクし、ブンデスリーガ連覇にも貢献しました。
その活躍をリアルタイムで見ていた世代にとって、「日本人」「ドルトムント」という二つの言葉は、今でも簡単には切り離せません。
実際、山本の加入後には海外でも香川さんとの比較が取り上げられています。
香川さんはセレッソ大阪からドルトムントのトップチームへ移籍しました。
一方の山本は、まずU23で成長することを期待されて加入しています。
ポジションやプレースタイルも同じではありません。
ですから、「香川2世」と呼んでしまうと、山本自身の現在地が見えにくくなります。
それでも、ドルトムントというクラブには日本人選手が成功した記憶があります。
山本本人にとっては比較されることなど関係ないかもしれません。
でも見る側としては、やはり期待してしまいます。
あの黄色と黒のユニフォームを着た日本人が、再びトップチームのピッチに立つ日を。

今度そこに立つのが山本天翔だったら。
オヤジとしては、ちょっと胸が熱くなります。
山本天翔は日本代表まで届くのか
山本天翔はすでに世代別日本代表を経験しています。
2025年度にはU-18日本代表に選出され、2026年にはU-19日本代表として北中米遠征のメンバーにも入りました。
ただし、この遠征では怪我のため途中離脱しています。
19歳ですから、A代表について今すぐ結論を出すような段階ではありません。
むしろ現在の山本にとって重要なのは、ドルトムントでどれだけ試合経験を積めるかでしょう。
海外へ行った。
ドルトムントへ行った。
それだけで選手の価値が決まるわけではありません。
U23からトップチームへ近づけるのか。
ドイツで自分の特徴を出せるのか。
そして世代別代表で中心選手になれるのか。
そこを一つずつ越えていった先に、A代表が見えてきます。
ただ、まだ19歳。
だからこそ面白いのです。
完成してから知るのではなく、これからどうなるのかを見ていけます。
まとめ|山本天翔の名前を今のうちに覚えておきたい
2026年にガンバ大阪のトップチームへ昇格し、その半年後にはドルトムントへ。
山本天翔のキャリアは、ものすごい速度で動き始めました。
現在はドルトムントU23が主戦場となる立場ですが、加入直後からトップチームの親善試合に出場してゴールを記録し、コヴァチ監督にも可能性を認められています。
まだ「ドルトムントで成功した日本人選手」と呼ぶには早すぎます。
日本代表について語るのも早いでしょう。
だから今、名前を覚えておきたい選手です。
山本天翔。
「天翔」と書いて「たかと」。
数年後、この名前を当たり前のように日本代表のメンバー表で見ることになるのか。
それとも、ドイツで別の道を歩むことになるのか。
まだ答えはありません。
でも、ガンバ大阪のアカデミーから飛び出した19歳が、香川真司さんの記憶が残るドルトムントで挑戦している。
それだけで、私は少し追いかけてみたくなります。

名前の通り、どこまで高く翔んでいくのでしょうか。
……ペガサス山本と呼ぶのは、まだやめておきます(笑)。


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