横浜フリューゲルス時代の大嶽直人を知っています。
私の記憶に残っているのは、「炎のDF」という言葉が似合う選手でした。
加茂周監督が率いたフリューゲルスのゾーンプレスを支えた一人です。

ただ、インパクトという点では、どうしてもモネールに持っていかれてしまった感があります。(笑)
そんな大嶽直人がFC大阪の監督に就任すると知ったとき、私の気持ちは決まっていました。
応援する以外の選択肢はない!
絶対に花園へ行こう。
そう思っていたものの、結局、その願いはかないませんでした。
ところが、FC大阪が和歌山でホームゲームを開催してくれたことで、私も実際にスタジアムへ足を運ぶことができました。
かつてフリューゲルスで見ていた選手が、今度は監督として率いるチーム。
その姿を追いかけられたことが、うれしかったのです。
だからこそ、2025年のシーズン途中で大嶽監督がFC大阪を退任したという知らせは、気になりました。
その後、しばらく新しい指揮先の知らせがなかったため、何かあったのではないかと心配した時期もあります。

体調に問題があるのでは、と考えてしまったこともありました。
そして届いたのが、カマタマーレ讃岐の監督就任という知らせでした。
まずはホッとしました。
では、現在の大嶽監督は讃岐でどのようなサッカーを目指しているのでしょうか。
FC大阪を離れることになった経緯とともに、監督自身の言葉をたどってみます。
大嶽直人監督の現在は?カマタマーレ讃岐で指揮
大嶽直人監督は、現在、カマタマーレ讃岐を率いています。
2025年12月8日に監督就任が発表され、2026年5月24日には2026/27シーズンの契約更新も発表されました。FC大阪退任後、新たなチームで指揮を執ることになったのです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 大嶽直人 |
| 現在の役職 | カマタマーレ讃岐 監督 |
| 就任発表 | 2025年12月8日 |
| 2026/27シーズン | 契約更新を発表 |
讃岐ではどのようなチームをつくろうとしているのでしょうか。
その前に、FC大阪を去った経緯を確認しておきましょう。
なぜFC大阪をシーズン途中で退任したのか?
25節終了時点で13勝6分6敗。それでも契約解除へ
FC大阪は2025年8月31日、大嶽直人監督との契約を双方合意で解除したと発表しました。
25節終了時点の成績は、13勝6分6敗でした。
決して、シーズンを通じて勝てていなかったわけではありません。

まだまだJ2昇格を目指して指揮を執る、そう思っていました。
ところがある日違う人物が指揮を執っていました。
あまりの急さになぜこのタイミングだったのかという疑問が残りました。
クラブが説明した退任の理由
FC大阪の公式発表では、優勝を目指す中で、後半戦の戦いぶりやチームの現状を総合的に判断したことが説明されています。
大嶽監督自身も、リーグ再開後に勝利できなかったことへの責任に言及しました。発表された契約解除の形は、双方合意です。
つまり、13勝という数字だけを取り出して「なぜ辞めさせられたのか」と考えても、クラブの判断は見えてきません。
優勝という目標に向かう中で、後半戦の戦いぶりをどう評価するか。そこに、監督とクラブが一つの区切りをつけたということなのでしょう。
私にとっては、退任の知らせと同じくらい、その後が気になりました。
次のクラブはどこになるのか。そもそも、また監督を務める姿を見ることができるのか。
そんな思いを抱いていたからこそ、讃岐への就任発表には安堵したのです。
では、大嶽監督はFC大阪でどのようなサッカーを目指していたのでしょうか。
大嶽直人監督の戦術とは?FC大阪で目指したサッカー
攻守に隙のない、戦う集団を目指したFC大阪
大嶽監督がFC大阪で何を目指していたのか。
その手掛かりは、2024年12月の契約更新時のコメントにあります。
2024年のFC大阪はJ3で6位。15勝13分10敗という成績で、J2昇格には届きませんでした。

最終プレーオフまで可能性は残っていたのでほんとにあと一歩でした。
大嶽監督は翌2025年に向けて、攻撃と守備の両面で隙のないチームをつくり、J2昇格をつかみ取るという決意を示しています。
「炎のDF」と呼ばれた現役時代を知っている私には、戦う集団という言葉が、どこか大嶽直人らしく響きます。
ただし、選手時代のプレースタイルと監督としての戦術が、そのまま一致するとは限りません。ここで見たいのは、実際にどんなチームをつくろうとしていたのかという点です。
FC大阪は2025年の開幕から好調なスタートを切り、大嶽監督は2・3月度のJ3月間優秀監督賞に選ばれました。
選考では、チームの強度や戦い方の継続性、新戦力を組み込んだ点などが評価されています。
攻守の隙を減らし、選手が共通の狙いを持って戦うこと。その方向性が、シーズン序盤には結果にも結びついていました。
一方、シーズン後半には勝利を挙げられない時期が訪れます。
クラブは監督交代を決断しました。
少なくとも、クラブが掲げた優勝という目標と、後半戦の結果・内容との間に隔たりが生じていたことは、退任発表から読み取れます。
では、新天地の讃岐では何を重視しているのでしょうか。
讃岐で目指すサッカーは?古巣FC大阪戦で語った戦術
最初に求めたのは、コンパクトな守備
大嶽監督の讃岐での戦術を知るうえで、興味深い試合があります。
2026年2月8日、J2・J3百年構想リーグの開幕戦。讃岐が対戦した相手は、FC大阪でした。
退任したクラブと、新天地での初戦に対戦することになったのです。
大嶽監督は試合後、FC大阪で指導者として成長させてもらった経験にも触れています。
そして、讃岐の選手たちに伝えてきたこととして、良い守備から試合に入ることと、チームをコンパクトに保つことを挙げました。
その狙いは、単に人数をかけて守ることではありません。
選手同士の前後の距離を適切に保ち、相手にスペースを与えない。
球際の強さも発揮しながらボールを奪い、そこから前へ出ていく力を生かすという考え方です。

ゾーンプレスの担い手だった大嶽監督はその経験を活かしているように思えます。
奪った後は、センターバックの両脇と背後へ
FC大阪戦で、大嶽監督は攻撃の狙いも具体的に明かしています。
相手センターバックの両脇と背後にスペースがあると見て、ボールを奪った後のショートカウンターを狙っていました。
相手のサイドの戻りが遅れる場面も分析し、早い段階でペナルティーエリア脇のスペースへ入り、クロスにつなげる形を準備していたと説明しています。
守備で相手のスペースを消し、奪ったら今度は相手のスペースを使う。
大嶽監督が何を狙っていたのか、非常に分かりやすい説明です。
ただ、本人はこの試合を手放しで評価したわけではありません。
後半はプレスをかける位置をさらに5〜10メートル押し上げたかったものの、自陣に下がりすぎた場面があったと振り返っています。
追加点を取れなかったことも課題に挙げました。
守備を固めるだけで満足せず、どこで奪い、どう押し返すのかまで求めているのです。
今治戦では、2トップの配置まで修正
同年5月17日のFC今治戦後には、さらに具体的な説明がありました。
大嶽監督は、コンパクトさを維持してセカンドボールを拾い、相手の背後を狙うプレーに手応えを示しています。
ハーフタイムには、2トップを横並びから縦関係に変え、シャドーの選手が飛び出す形を指示したと語りました。
ここまで聞くと、讃岐での狙いが少しずつ見えてきます。
守備の距離感を整える。セカンドボールを回収する。
相手の背後を狙う。
そして、試合の状況に応じて前線の配置を変える。
単に気持ちを前面に出すだけではなく、選手の立ち位置やスペースの使い方まで、具体的に組み立てていることが分かります。
では、その取り組みは現在、どこまで進んでいるのでしょうか。
2026/27シーズンの讃岐は現在何位?再出発で見えた課題
讃岐での大嶽監督の挑戦は、まだ始まったばかりです。
2026年9月17日更新のJリーグ公式データによると、讃岐は2026/27シーズンのJ3で1勝1分4敗、18位となっています。
決して順調な滑り出しとは言えません。
ただ、私はFC大阪での退任を知っているからこそ、今度は何ができていて、何ができていないのかを見たいと思っています。
滋賀戦後に語った「監督の責任」
9月5日のレイラック滋賀FC戦後、大嶽監督は試合内容を厳しく振り返りました。
選手に情熱を伝えられなかったことを自身の責任として受け止め、チームの基本的な部分が足りなかったと話しています。
2月のFC大阪戦では、コンパクトな守備や選手同士の距離感を具体的に説明していました。
その狙いが、2026/27シーズンでは十分に発揮できていない試合もあるのでしょう。
FC大阪で優勝を目指していたときも、讃岐で再出発した現在も、大嶽監督は結果への責任から目をそらしていません。
だからこそ、次にどんな変化を見せてくれるのかが気になります。
大嶽直人の監督としての経歴と成績
ここで、大嶽直人の歩みを整理しておきます。
現役引退後は京都で指導者としての道を歩み始め、育成年代や女子サッカーでも経験を積んできました。その後、鹿児島ユナイテッドFC、FC大阪を率い、現在は讃岐の監督を務めています。
| 時期 | 主な所属・役職 |
|---|---|
| 1992~1997年 | 横浜フリューゲルス・選手 |
| 1998~2001年 | 京都パープルサンガ・選手 |
| 2010~2012年 | 伊賀フットボールくノ一・監督 |
| 2018~2021年 | 伊賀フットボールくノ一・監督 |
| 2022~2023年8月 | 鹿児島ユナイテッドFC・監督 |
| 2024~2025年8月 | FC大阪・監督 |
| 2026年~ | カマタマーレ讃岐・監督 |
※主な経歴を抜粋しています。出典:カマタマーレ讃岐公式スタッフ紹介。
こうして見ると、大嶽監督は長い指導者生活の中で、さまざまなカテゴリーのチームに携わってきたことが分かります。
フリューゲルス時代の大嶽直人を知る者として
私が覚えている大嶽直人は、「炎のDF」でした。
加茂周監督が率いたフリューゲルスのゾーンプレス。
その一角を担っていた大嶽の姿が、今も記憶に残っています。
私の中から大嶽直人の名前が消えることはありませんでした。
だから、FC大阪の監督就任を知ったときには、迷いなく応援しようと思ったのです。
私も和歌山で、FC大阪のホームゲームに足を運ぶことができました。
フリューゲルス時代に知っていた選手を、監督として再び追いかける。
そんな機会をもらえたことが、うれしかったのです。

だからこそ、シーズン途中での退任は残念でした。
次の知らせがなかなか届かない間は、何かあったのではないかと心配にもなりました。
そして、讃岐の監督就任。
ああ、また指揮を執るんですね。
そう思えたことが、何よりうれしかったです。
選手だった大嶽直人は、今、監督として選手たちに何を伝えているのでしょうか。
その答えを、これからの讃岐の試合で見つけたいと思います。
まとめ|大嶽直人監督の現在と、讃岐での新たな挑戦
大嶽直人監督は、2025年8月にFC大阪を退任した後、カマタマーレ讃岐の監督に就任しました。
讃岐では、コンパクトな守備を土台に、球際やセカンドボールで優位に立ち、相手の背後を狙うサッカーを目指しています。
一方、2026/27シーズンは開幕から苦戦しており、9月17日時点ではJ3の18位。本人も試合後のコメントで、チームの課題と自身の責任に向き合っています。
私は、フリューゲルス時代から大嶽直人を知っています。
FC大阪の監督になったときは応援することを決め、和歌山で実際にそのチームを見ることもできました。
退任後の空白期間を経て、讃岐での再出発を知ったときには、心からホッとしました。
今度は、讃岐でどんなチームをつくるのでしょうか。
「炎のDF」として記憶に残る大嶽直人を、これからも監督として追いかけていきたいです。


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